やってはいけない!
「中小企業の事業承継」シリーズ<その2>

羅針盤のない事業承継

一般社団法人事業承継協会認定 事業承継士 渡邊 司
 昨今、銀行や税理士から事業承継をどうするのか?と聞かれていませんか。
経営面の承継は現社長の重要な仕事です。しかし、後継者へバトンタッチする予定日を決めないまま、日々の忙しさに忙殺されてしまうのが事業承継の大きな問題となっています。

さらに、継承する内容も中身も不明瞭なままになり『羅針盤のない闇夜の船』と同じ状況の中小企業が多く見受けられます。
せっかく、後継者もいるのに『まだまだ若い・人間として未熟』を理由に先延ばししているケースも多々あります。
やってはいけないポイントとしては、『継承予定日を設定しない』ことが最大の問題となります。自分の年齢が70歳になったらと決める社長が多いのですが、例えば『設立○○周年』とか『後継者の年齢が40歳になる年』など、まず初めに後継者へ代表権を譲る日を設定し事業承継計画を立てることから始めてください。
羅針盤のない事業承継
計画表の作成には、社長の経営理念の伝承や会社の理想像などを伝えるだけでなく、『売上目標、利益水準(財務・経理面)』に加え、社員の育成・採用、取引先との付き合いや地域との係わり方、など『人に係わる』部分などできるだけ多くの内容を網羅して計画することが大切になります。

羅針盤なき事業承継はもめる原因でもあり失敗しやすいものです。事業承継は税金対策や相続対策ではなく本来の経営の継承がスムーズに行われることになるよう、切に願っています。
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